アイアンホース、鉄馬のことである。「鉄」という字は金を失うと書くからか「鉄馬」とせず「鐡馬」としているページもたまに見かける。アメリカではバイクのことを（ことさらハーレーダビッドソンのことを）そう呼ぶそうで日本でもハーレー乗りが自分のバイクを愛でるときなどに使ったりしている。
1903年アメリカ生まれのハーレーダビッドソンは、古くからアメリカ人の生活に密着していた馬が時の流れとともに鉄の馬（バイク）へと移り変わってきたことから「鉄馬」と言われるようになったと聞く。ドドドッというハーレーのエンジン音は、その馬が走る時の3拍子の蹄の音を再現したものだと言われている。メカニズムに疎いもので、ハーレーのそのエンジン音について少し調べてみたら、その3拍子サウンドは、V型45度のエンジンでクランクピンが1本ならほぼ同じ音になるんだとか。で、最近のものでもダブル・オーバーヘッド・カムシャフト（DOHC）ならば同様になるのだそうで。
今に伝えられる3拍子サウンド。それは、ハーレーの魅力であり、時とともにエンジンが進化しても変わることなく受け継がれゆくもの。そしてそれは、電動バイクが登場し自動二輪の楽しみ方がシフトしていっても変わらず伝承され続けてほしいもの。願いも込めてそう思う。ただ、かく言う私の鉄馬は（もちろん電動ではないが）何を隠そうノーマルマフラー！なのでその音を体感することはできないんだけども。（今はノーマルでもいい音してたりするけども2010年当時は色々キビしかった時で不遇の時代と言われたりしている）
ところで、「Iron Horse」の「Iron」、カタカナで書くと「アイアン」だったり「アイロン」だったり。だけどこれ、どちらも正解なんだそうで。ただ、鉄はそれだけで1個2個と数えられない不可算名詞扱いのものだから、数えられるもの（例えば衣類のシワを伸ばす鉄の道具などでそれが例えば1個とか）だと「an iron」となっていて、その場合には「アイロン」となるのだそうで。
